『農民の功業』字map

金塚友之丞『蒲原の民俗』の元になった『高志路』における金塚友之丞の連載中『農民の功業』26本(連載リスト)から字名(赤)と潟・川等(青)の名を地図にプロットした。地図右上のレイヤー切り替えを一番下までスクロールすると標準地図と衛星画像との切り替えができる。マウスオーバーすると名前/経度/緯度/頻度が表示される。

目的と用例

金塚がどの地域について多く語っているかを見える化する目的で、作業手順は連載から手作業で大字・小字をリスト化し、このリストの頻度表を作成。緯度経度を出してプロット。

  • 当時の『高志路』は文字組みの誤りが多く、地名に関しても明らかな誤りは修正した。
  • 単に大字を表記している場合と市町村名に続けて大字を表記している場合があり、かつ連載期間中の昭和30年頃に大規模合併があって表記が揺らいでおり、市町村名はカウントしていない。
  • “塩俵(上中)”等()のあるものは、”塩俵”,”上塩俵”,”中塩俵”を合算している。
  • 例えば以下の文中(178号早期田打ち(ロ))では”十五間”,”吉江”をカウントした。本文と見出しは区別していない。

○中蒲原郡白根町十五間
 此辺のオーキの田は一ト雨降ると白くなる〔湛水で〕ほど地窪だから、カブツさえ出れば正月休み中であろうと、中之口川の対岸吉江あたりから日雇を頼み、大急ぎでユキシロ前に打った。

  • “清五郎”地内の”三徳”,”西郷,”大割”は地理情報が取得できなかったが本文中に「清五郎の小字」とあるため清五郎地内にまとめてプロットした。

結果、字で拾い出した件数は255、総数は1384。うち、小字として消滅し地点を特定できなかったものは”中才”,”後藤”,”浦新田”(以上南蒲原郡)、”坂田新田”(西蒲原郡)、”諏訪木”,”下中沢”(中蒲原郡)の6件で頻度はすべて1。

QGIS3.16.4で作成。ベースマップは国土地理院タイル標準地図・電子国土基本図を使用